昨日のこと。
英語の発表会が学年であった。
各クラスから数名代表者が出て壇上で発表するのだが
その中でだんだん不愉快さが高じてきた。
なぜかというと
壇上に友達が発表しても
拍手をしないのだ。
発表が終わっても拍手をしないのだ。
なんなんだ一体。
いまの子供達がもっている自分と他人とのつながりが
僕らが考えているものとはずいぶんと異質なものになってきている。
まちがいなく。
この前説教の中で生徒から聞いて驚いたこと。
その生徒はとある生徒にちょっとした嫌がらせをしたので
「今日の態度は目に余る。何故そんなことをしたのだ」
と訊いたところ
「人にはどうしても相性があるから誰とでも友達になれるわけではない。
友達になれる人もいれば友達になれない人もいる。
彼は友達になれない感じの人だから
仲の良くない友達としてそういう態度を取った」
と言った。
自分の「仲間」でないならば嫌がらせをしてもいい
そんな考え方をなんの疑問もなく持っているのだ。
最近の色々な社会状況を見るにつけ
ネットやオンラインゲームにはまっている自分の妹を見るにつけ
そういった子供たちの現状を目の当たりにするにつけ
人とうまくつながれないことをテーマにした今回の芥川賞作品を読むにつけ
自分の思春期のころのくるしみをおもいだすにつけ
今のこの世の中のゆがみとよどみを感じずにいられない。
効率化が進んで
景気が良くなって
経済が活発になって
新しいゲームが発売されて
パソコンが発達して
所得が増えて
情報がすぐに手にはいるようになって
人は人と関わる必要が無くなって
どんどん人とのつながり方を忘れていくのかもしれない。
どうやって教えていけばいい?
しかし
彼らは完成してるわけじゃない。
今本当に必要なことは
大学に受かるための知識や思考じゃなく
また経済発展するための論理的な思考力云々じゃなく
自分たちのゆがみに気づき
人とのつながりをどう作っていいか
人を大切にするためにどうすればいいかどう考えればいいか
きっと
そういう人間の根本を身につけることなのだ。
今の世の中のゆがみと
彼らが抱えている彼らの中のゆがみと
ある意味
戦わなければならないんだ。
そのゆがみを許さない強い意志を持たなければならないんだ。
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