だいしらず                    山部赤人

あすからは若菜摘まんとしめし野に昨日も今日も雪はふりつつ




     天暦御時屏風歌に               壬生忠見

かすが野の草は緑になりにけり若菜つまんとたれかしめけん




     崇徳院に百首歌たてまつりける時、春の歌     前参議教長

若菜つむ袖とぞみゆる春日野の飛火の野べの雪のむら消え




     延喜御時屏風に                 紀貫之

ゆきてみぬ人もしのべと春の野のかたみにつめる若菜なりけり




     述懐百首歌よみ侍りけるに、若菜      皇太后宮大夫俊成

沢におふる若菜ならねどいたづらに年をつむにも袖はぬれけり




☆俊成の歌は手の込んだジョーク。「若菜つむ我が衣手は露に濡れつつ」を引き合いに出しながら、若菜を「摘む」のではなく、年を「積んで」老いた我が身を嘆いて涙を流す。
しかしジョーク以上の余情は感じない。
 
 

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索